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2005年6月24日星期五

サヨナラ

今の職場に入って5年。年に5ヶ月ほどある農繁期は、とある病院に入り浸りになる。そこに「その子」はずーっといた。初めて会ったときが2歳。生まれつきの重い病気で人生の98%くらいを、暗くて慌しい病院で過ごしてた。

子どもの成長、そして発達には、適切な時期に適切な環境と刺激が与えられる必要がある。しかも点滴やら採血やら、痛い処置を我慢し続けなくちゃならない、長期入院の子ならなおさら。その子はお母さんとも家族ともお友達とも接する機会が少なくて、そのせいか我慢ができなくてすぐに怒ってキレて、キレると病気のせいで顔が真っ青になって冷や汗をかいてた。

スタッフも長期入院の子は少ないから、その子や家族にどう接して良いか分からなくて、持て余しているみたいだった。お母さんも下の子が生まれて、殆ど面会に来なくなった。スタッフがその子の前で、大声でお母さんの悪口を言っている。子どもを大事に思うあまり、お母さんの悪口が出るのはわかる。でもお母さんだって、それまでの経過と事情がある。
何とかしたいと思っていたけど、自分自身も仕事の上に学生をやっていて思うように身動きが取れなかった。

今年その子はいろんな事情で幼児の大部屋に移り、多少お友達ができ、そして小学校に上がって、学校の先生が毎日1時間だけ来て授業を受けるようになった。そしたらすごく他の子に気遣いを見せてくれ、キレることが極端に少なくなった。私も少し余裕ができたので、学生ちゃんを巻き込んで、できるだけ他の子とその子が一緒に遊べるような機会を作ってみた。スタッフにも、ちょっとずつだけど子どもやお母さんについて、こんな見方もできるよね、という話もしてみた。

でもここ最近、顔色がすごく悪くて、お腹がパンパンに張っている。何をするにも少しずつ休みながらじゃないとできなくなっていたのが気になっていた。そしてすごく傍にいて欲しがる。循環が悪くて、握ってくれ、と言う年齢に不相応な小さな小さな手はとても冷たくて、暖めてあげると本当に嬉しそうだった。

週末、来週また遊ぼうねぇ、とバイバイした。いつもどおりに。


・・・週明け、急変して亡くなった。みんなは「いいお顔」だったと言うけれど、私にはちょっと困ったような、少し苦しいような顔に見えた。

050524

所詮私は病棟の「外部」の人間なので、スタッフに遠慮して手出しできないところがたくさんあった。もっとこんなことをしてみれば、その子も苦しまずに済んだんじゃないか、お母さんも子どもの見方が変わったんじゃないか。
・・・いろいろと考えてみたけれど、どれももう後の祭り。

人は死ぬ。必ず死ぬ。そして死んだら絶対に帰ってこない。それは辛い。子どもならなおさら。
だから「その時」まで、いかにその子らしく充実して楽に過ごせるか。もっと考えて実践しなくちゃいけなかったんだ。

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